著者・訳者:ビクター・サントス 文 アンナ・フォルラティ 絵 金原瑞人 訳
版型・ページ数:A4変型・上製・42ページ/総ルビ
発行年:2024年5月15日
ためしよみ
●ユネスコ「先住民言語の国際の10年」公式絵本(2022〜2032)●
ボローニャ国際児童図書展「新しいノンフィクション絵本」選定作品
わたしは、ずいぶん長く生きてきた。
あなたが知っているだれよりも前から。
世界じゅうどこにでも、いろんな姿をした何千ものわたしがいる。
わたしはあなたを、つれていってあげられる。
過去へ、現在へ、未来へ。
わたしは、なんでしょう?
言葉が生まれて、人間社会は大きく変わりました。
人は成長とともに言葉をおぼえ、言葉によってものを考え、他者と交流します。
そしていま、世界で使われている7,000以上の言語のうち、少なくとも半分は、
2100年までになくなると考えられています。
本書はなぞときのようにストーリーが展開し、「わたし」がなにものであるかは、最後に明かされます。
言葉のもつ力やはたす役割、守ることの意味とは?
言葉についての哲学絵本。世界20言語で刊行。
●ドイツ・ミュンヘン国際児童図書館カタログ『ホワイト・レイブンズ2023』 選定作品
●「dPICTUS 未刊絵本ショーケース」2022 年 選定作品
●イタリア・ボローニャ国際児童図書展「美と世界:新しいノンフィクション絵本」2023年 選定作品
●ユネスコ「先住民言語の国際の10年」(2022−2032年)の公式選定絵本
●読者の皆さまへ
本書『もし、世界にわたしがいなかったら』を読み終えた読者のかたから、
多くのご質問が寄せられたページがありました。そこで、付録のPDFをご用意しました。
どうぞ本書をお楽しみいただいてから、ご覧いただければ幸いです。
●PDF「わたしを ひとりしか 知らない人も、ふたり 知っている人も、・・・」(建物と虹、風船のページ)
●PDF(さまざまな国、地域、民族の人たちが描かれたページ)
作者・訳者プロフィール
文
ビクター・D. O. サントス(Victor D. O. Santos)
児童書の作家、博士(言語学)。今までに6カ国で暮らし、10の言葉を学んできた。英語で書いた最初の作品『My Dad, My Rock』(未邦訳)は2022年のカーカス・ベストブックに選ばれた。ブラジル出身で、現在はアメリカのアイオワ州デモインに在住。ウクライナ人の妻との間にふたりの子どもがいる。ふたりはいくつもの言葉を話し、いくつもの文化を知っている。
インスタグラム:
@linguacious_llc
公式サイト:
authorvictorsantos.com
絵
アンナ・フォルラティ(Anna Forlati)
アーティスト、イラストレーター。『Yoga for Kids』や『My Dad, My Rock』(いずれも未邦訳)の絵を描いている。本書『もし、世界にわたしがいなかったら』は「dPICTUS未刊絵本ショーケース」で注目され、ボローニャ国際児童図書展で展示された。高校から大学まで古代ギリシア語とラテン語を学び、今はアラビア語を学んでいる。イタリアのトリノ在住。
公式サイト:
annaforlati.com
訳
金原瑞人(かねはら みずひと)
1954年岡山市生まれ。法政大学教授・翻訳家。訳書は児童書、ヤングアダルト小説、文芸書、ノンフィクションなど600点以上。訳書に『不思議を売る男』『青空のむこう』『月と六ペンス』『どこまでも亀』『ニューベリーの物語』『男の子でもできること』、エッセイ集に『翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった』『サリンジャーにマティーニを教わった』、監修に『13歳からの絵本ガイド』、日本の古典の翻案に『雨月物語』『仮名手本忠臣蔵』など。
公式サイト:
kanehara.jp