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西村書店

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医学書を中心に芸術書、絵本、一般書を発行する総合出版社

女性・スポーツ大事典 子どもから大人まで課題解決に役立つ

ISBN:978-4-89013-494-6

販売価格:6,050円(本体5,500円、税550円)

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書誌情報

著者・訳者:エレン・J・スタウロウスキー 編著 宮下充正 日本語版監修 井上則子/山田ゆかり 監訳
版型・ページ数:A5判・上製・384ページ
発行年:2019年05月30日

ためしよみ

内容

性の問題、ハラスメント、加齢、障がい者スポーツ、学校や組織での役割など、あらゆる場面の課題を考える。

2020年のその先へ!

2020年の五輪・東京大会に向けて、選手の華やかな活躍のニュースがある一方で、ハラスメントや暴力行為などの様々な問題も多く目にします。
近年、女性のスポーツ界での活躍は目覚しく、スポーツに参加する女性の人数も著しいものがありますが、セクシュアルハラスメントといった事件を除いて、女性のスポーツ活動に対しての差別は、社会的な問題とはなってきませんでした。

本書は、女性スポーツの歴史、女性特有の生理学はもとより、性の問題、様々なハラスメント、加齢、障がい者スポーツ、学校や組織、さらには政治の場での女性の役割など、女性とスポーツに関わるあらゆる問題に切り込んだ、五輪ホスト国として必読の1冊です。

また、サッカーのアメリカ代表選手だったアビー・ワンバックや、テニスのセリーナ・ウィリアムズなど、著名選手の赤裸々なエピソードやインタビューなども数多く掲載され、興味深い内容となっています。

対象
スポーツ選手、スポーツ指導者、スポーツ・健康科学系の学生・研究者、学校現場、各スポーツ競技団体、スポーツ関連産業・企業など、スポーツにかかわるすべての人に

目次
序章 女性アスリートになる
21世紀の女性アスリートであること
女性と男性の違いに関する社会的通念と通説
社会における女性らしさの構成概念
現代のロールモデルの重要性
人は様々な社会的構成概念の中で生きている
スポーツ団体における組織的障壁

●第1部 女性スポーツの過去と現在をつなぐ

第1章
歴史のレンズを通して見た女性スポーツ
1800年代後半の女性の教育
女性の愁訴と、女性は弱いとする根拠のない科学
女性の体育教育と美しいが弱い性

第2章 タイトルIX、そしてその先へ 公民権と女性運動が女性スポーツに与えた影響
タイトルIXの背景にある物語
タイトルIXの法制定の経緯の概要
タイトルIX以降のスポーツプログラムの発展
タイトルIXについて知っておくべきこと
タイトルIXの今後

第3章 21世紀の女性スポーツ
子どもから大人までの女性のスポーツ参加:基礎データの変化
女性アスリートのパラドックスの概念
女性アスリート“戦士”のパラドックス
自分が強いことに対して申し訳ないという気持ちをもってしまう強靭な女性アスリートのパラドックス
女らしさと男らしさのパラドックス
パラドックスを超越する:釈明しない女性アスリート
「分離すれども平等に」は女性アスリートに影響を与えるパラドックスを取り除くのか? それとも強化するのか?

●第2部 強い女性たち、子どもも大人も

第4章
あらゆる世代の女性のスポーツ参加の恩恵とリスク
学業上の経歴とスポーツ参加
女性のスポーツ参加が身体的健康に及ぼす恩恵
女性アスリート、メンタルタフネス、精神的な落ち込み
女性アスリートと物質使用と乱用
女性アスリートと性的リスク回避
女性アスリートの三主徴:摂食障害、無月経、骨粗しょう症
女性アスリートと傷害

第5章 生理学と女性アスリート:生物としての宿命なのか?
思春期前の男女のトレーニングの違い
思春期における男女の身体能力向上の違い
早熟が運動能力に及ぼす影響
月経とスポーツパフォーマンス
思春期後の身体の違いと運動能力の変動
女性アスリートへのトレーニングの影響
生理学的相違と傷害リスク
女性、メディア、女性像について

●第3部 女性、スポーツ、そして社会的立場

第6章
有色人種女性アスリートの経験
周辺で生きる有色人種女性
アメリカにおける有色人種女性のスポーツ経験
有色人種女性の前向きなスポーツ経験をつくる

第7章 性自認と性指向 スポーツにおけるインクルージョンと偏見
トランスジェンダーのユーススポーツ参加者
思春期後、および成人のトランスジェンダーアスリート
性指向と女性スポーツ
異性愛規範、同性愛否定主義、およびトランスジェンダー否定主義の必然的結果
スポーツ界の風潮を受け入れ、肯定すること

第8章 女性のスポーツと加齢
女性、加齢、そしてアメリカにおけるスポーツ人口の傾向
文化、加齢、および高齢女性
高齢女性の競技スポーツへの参加機会
高齢女性がスポーツに参加するメリット
スポーツを続けて上手に歳をとる
高齢女性のスポーツ参加に立ちはだかる障壁

第9章 障がいをもつ女性とスポーツ
障がい者スポーツの歴史
障がいをもつ女性アスリートの参加
アクセスツールとしての法制度
障がい者スポーツ界における女性リーダーたち
障がいをもつすべての世代の女性たちの、スポーツ現場における将来像

第10章 女性、スポーツ、性暴力
スポーツに関わるすべての世代の女性における性的被害のまん延
コーチ−アスリート関係における境界線の曖昧さ
法的手段
教育と防止プログラム

●第4部 スポーツ業界の女性たち

第11章
女性、メディア、そしてスポーツ
スポーツメディアにおける女性たちの歴史
スポーツメディアにおける女性たちの挑戦
類似点:女性アスリートと、その報道をする女性
女性アスリートとメディア

第12章 スポーツ組織・団体における女性リーダー
スポーツ関連の職場におけるジェンダー問題を概括する
スポーツ組織・団体:プロスポーツの分野
スポーツ組織・団体で働く女性は不足している
スポーツ界の女性幹部たちの物語の意義

第13章 高校スポーツ・カレッジスポーツに関連する職場における女性リーダー
高校スポーツ・カレッジスポーツに関連する職場の性別志向
学校スポーツという環境で女性が就ける仕事
高校スポーツ・カレッジスポーツに関連する職場における女性の進出
学校スポーツに関連する職場における女性の雇用、定着、昇進
高校スポーツ・カレッジスポーツに関連する職場における女性の将来

第14章 女性スポーツの商品化とマーケティング
消費者そしてファンとしての女性
女性消費者をターゲットとする商品とスポーツ用品
女性スポーツにおけるマーケティングへのアプローチ
女性スポーツを売り込む努力
スポーツのマーケティング戦略
女性スポーツマーケットにおける機会の逸失

第15章 宗教と政治が女性スポーツに与える影響
スポーツガバナンスの女性における宗教、慣習、力関係
スポーツにおけるジェンダー・ポリティクスの変容
組織を知ること
オリンピック・ムーブメントの根本原則とミッション
スポーツ界内外における女性進出の影響

終章
女性アスリートの未来を垣間見る

主なメディア紹介
●日本経済新聞2019年6月13日夕刊「目利きが選ぶ3冊」書評(スポーツライター/藤島 大)

日本語版監修
宮下充正(みやした みつまさ)
東京大学名誉教授、学校法人日本教育財団首都医校校長。
東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。
教育学博士。
著書に『脳の働きをまもるウォーキングのすすめ』(杏林書院)、監訳書に『女性のスポーツ生理学』(大修館書店)などがある。

監訳・訳
井上則子(いのうえ のりこ)
津田塾大学学芸学部教授。
東京学芸大学大学院教育学研究科修士課程修了、修士(教育学)。
著書に『次世代がつくりあげたもう一つのセンス・オブ・ワンダー』(かもがわ出版)などがある。

山田ゆかり(やまだ ゆかり)
総合型地域スポーツクラブ一般社団法人飛騨シューレ代表理事、津田塾大学非常勤講師、スポーツライター。94〜96年インディアナ州立ボール大学、ジョージア州立大学訪問研究員を経て、子どもとスポーツ、女性とスポーツを主な視点として活動を行っている。
著書に『女性アスリート・コーチングブック』(大月書店)、訳書に『スポーツ・ヒーローと性犯罪』(大修館書店)などがある。


薄井澄誉子 早稲田大学スポーツ科学学術院 講師
岡伊織 津田塾大学ウェルネス・センター 非常勤カウンセラー
國寳真美 成城大学社会イノベーション学部 専任講師
ソリドーワル・マーヤ Sori Doval Maja 津田塾大学学芸学部 講師
田中愛 武蔵大学人文学部 准教授
谷野悦代 津田塾大学学芸学部 非常勤講師
辻元早苗 津田塾大学学芸学部 非常勤講師
針ヶ谷雅子 明治大学経営学部 兼任講師
吉村麻奈美 津田塾大学学芸学部 准教授