書誌情報
著者・訳者:スティーブン・J・セシ/ウェンディ・M・ウィリアムス 編 大隅典子 訳
版型・ページ数:四六判・上製・420ページ
発行年:2013年06月15日
内容
統計学や進化論、神経科学など、専門的知識で考察。
なぜ理系を追求する女性は少ないのだろうか?
また、理系に女性が少ないのは、社会的な支えがないからだろうか?
それとも、男女の間で生まれつきの能力の差があるのだろうか?
米ハーバード大学学長であったサマーズの発言をきっかけにしたこれらの論争に対し、
欧米のトップレベルの研究者たちが科学的根拠に基づく見解を展開。
それぞれの研究者は、統計学や進化論、社会化、ホルモン、神経科学など、
さまざまな専門的知識を用いて論理的に考察した。
それを受けた2名の編者は各研究者の見解を客観的にまとめ、結論を導く。
さあ、あなたも一緒に考えてほしい。「なぜ理系に進む女性は少ないのか?」を!
本文より
「数学のノーベル賞である「フィールズ賞」の受賞者に女性はまだいない…」(69頁より)
「実際のところ男女は異なるというよりはずっと似ている…」(25頁より)
「しかし(数学のテストで)日本の女子は米国の男子を62点も上回っているのである…国による差の方が性差よりもはるかに大きい」(50頁より)
「男の子も女の子も世界を理解する作業を分けたりしない…」(95頁より)
「短期間の容易な介入によって空間能力が大いに―実際、IQ10点分と同じくらい―向上することを忘れてはならない…」(122頁より)
「ブローカなどの19世紀の著名な科学者が、女性や黒人男性の脳は白人男性より小さいため、女性や黒人男性は白人男性より知能が低い、と強く主張した…」(154頁より)
「最近では医学などの分野で男性優位から脱却したが、このことは、ホルモンや遺伝子の変化ではなく、名声や権力、収入の変化によって簡単に説明できる…(167頁より)
「科学分野における女性の少なさに議論は集中しており、社会サービス業務における男性の少なさは議論されない…」(241頁より)
「1歳の男の子は、人の顔の映像よりも車の映像の方を見ることを好む…」(258頁より)